「この木なんの木」ハワイの巨樹は今?閉園の真相と日立CM秘話
テレビから流れる「この木なんの木 気になる木」という親しみやすいメロディ。日本人の誰もが一度は口ずさんだことがある日立グループのシンボルツリーは、CGではなく実在する本物の巨木です。多くの日本人がハワイ旅行の記念に訪れてきた名所ですが、ネット上では「現在は閉園して見られないのではないか」という噂が飛び交っています。
オアフ島の豊かな自然の中にたたずむ巨木の正体や、半世紀以上にわたるCM制作の舞台裏、そして現地観光の最新事情まで、気になる真相を詳しく紐解きます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「この木なんの木」の正体はハワイ・オアフ島「モアナルア・ガーデン」に実在する樹齢約130年のモンキーポッド。
- 要点2:完全閉園の噂は誤解で、公園維持費の高騰や管理体制の見直しを経て一部制限や有料化が行われつつ保全が継続中。
- 要点3:名曲「日立の樹」は伊藤アキラ作詞・小林亜星作曲の黄金タッグが生んだ傑作で、時代に合わせて歴代歌手が歌い継いでいる。
【正体と場所】「この木なんの木」は実在する?オアフ島モアナルアガーデンの巨木
日立のCMでおなじみの巨木がある場所は、ハワイ・オアフ島ホノルル市郊外に位置する歴史ある私有公園「モアナルア・ガーデン(Moanalua Gardens)」です。ダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノルル空港)から車で10分〜15分ほどの距離にあり、古くはハワイ王室カメハメハ5世の別邸が置かれていた由緒ある敷地に根を張っています。
樹木の正式な植物名は「モンキーポッド(学名:Albizia saman / Samanea saman)」。中南米原産のマメ科の広葉樹で、現地ハワイでは「レインツリー」とも呼ばれています。雨が降りそうになると葉を閉じ、太陽が顔を出すと葉を広げる特性を持つため、天候や時間帯によって異なる表情を見せるのが特徴です。
CMで見る圧倒的なスケール感は画面越しだけのものではありません。この木は樹齢約130年を数え、高さ約25メートル、枝の広がりは約40メートル、幹の周囲は約7メートルにも達します。傘を大きく広げたようなドーム状の美しい樹形は、木漏れ日とともに訪れる人々を包み込む壮大な存在感を放っています。
【閉園危機の真相】モアナルアガーデンの現在と入場料・観光事情
旅行者の間で「モアナルア・ガーデンが閉園した」「日立の木は見られない」という噂が流れる背景には、現地の運営方針の変更や一時的な休園措置があります。モアナルア・ガーデンは公営の公園ではなく、現地の財団およびオーナーが私有地として維持管理を行っているスポットです。
かつては誰でも無料で立ち寄れる憩いの場として親しまれていましたが、年間数十万人に及ぶ観光客の受け入れに伴い、芝生や樹木の保護、警備費用などの維持コストが課題となっていました。そのため、維持管理を目的とした有料化(大人1名あたり約10ドル前後、年齢や時期により変動)が導入され、さらに感染症拡大期の一時閉鎖やイベント専用利用への移行など、運営形態の調整が度々行われてきました。
「閉園した」という情報は、こうした一時的な一般公開停止や入場プロセスの変更が伝言ゲームのように広まった結果です。現在は環境保護を最優先としつつ、ツアーや特定の開園スケジュールに合わせた見学が可能となっています。渡航前には現地の最新開園スケジュールやツアー催行状況を確認することが欠かせません。
【日立CMの舞台裏】歴代CMの変遷と「日立の樹」に込められた企業理念
日立グループの企業CM「日立の樹」がスタートしたのは1973年のことです。高度経済成長期を経て、単なる製品の宣伝にとどまらず「社会の調和と豊かな未来を支える企業像」を伝える目的で企画されました。
実は、初代CMに登場した木はハワイのモンキーポッドではありませんでした。第1代目はアニメーションイラストで描かれた架空の木であり、その後も実写ロケ地としてシンガポールやアメリカ本土・ロサンゼルス近郊の木が採用された時期もあります。オアフ島のモアナルア・ガーデンにある現在のモンキーポッドが選ばれたのは1979年の第3代目CMからで、その圧倒的な均整美と力強さが企業の理念に合致し、以降は一部の世代を除いて長年メインのシンボルとして親しまれ続けています。
日立グループはモアナルア・ガーデンの所有者と専属契約を結び、巨木の保護・保全費用を支援し続けてきました。世代を超えて映像やアレンジが更新されながらも、一本の大樹が持つ温かみと包容力は、同社のブランドアイデンティティとして世界中に認知されています。
【名曲の秘密】作詞・作曲と歴代歌手|心に響く歌詞の意味とは
「この木なんの木 気になる木〜」のフレーズで知られる楽曲の正式タイトルは『日立の樹』。日本のCMソング史に残る名作を手がけたのは、昭和・平成のヒットメーカーたちです。
作詞を担当したのは数多くの童謡やCMソングを世に送り出した伊藤アキラ氏、作曲・編曲は歌謡曲から劇伴まで日本の音楽界を牽引した巨匠・小林亜星氏です。覚えやすく親しみやすいメロディラインと、素朴な疑問から始まるリリックは、一度聴いたら忘れられない強いフックを持っています。
歴代の歌唱陣も多彩です。初代は朝コータロー氏、ヒデ夕樹氏、シンガーズ・スリーが担当し、ソウルフルで広がりのあるコーラスを響かせました。2000年代以降はアカペラグループのINSPi(インスピ)が透明感あふれるハーモニーで歌い継ぐなど、時代の空気に寄り添ったアレンジが施されています。
歌詞に込められた意味は、「まだ名前も知らないような一人ひとりの力や可能性が花を咲かせ、やがて実を結んで未来を創る」という人間賛歌です。多様な技術と人材が集まって社会課題を解決していくという日立のフィロソフィーが、平易な言葉で見事に表現されています。
【現地ガイド】オアフ島でのアクセス方法と観光時の注意点
ハワイ・オアフ島観光で「日立の木」を訪れる場合、ワイキキ中心部からの所要時間は車で約20〜30分程度です。個人での移動およびツアー参加のいずれでもアクセスできます。
最も手軽なのはレンタカーや配車アプリ(Uber、Lyft)の利用です。ワイキキからH-1フリーウェイを西へ進み、途中でRoute 78(Moanalua Freeway)に入って「Puuloa Road / Tripler Hospital」出口で降りるとすぐに到着します。敷地内には駐車場も完備されています。
公共バス「TheBus」を利用する場合は、アラモアナセンターなどからRoute 3などに乗車し、近隣のバス停で下車して徒歩で向かうことも可能ですが、高速道路沿いの歩道を通るルートがあるため、初めての方や家族連れにはツアーや配車サービスの利用が推奨されます。
現地を訪れる際の注意点として、モアナルア・ガーデンは地元の人々にとっても歴史ある神聖な土地です。樹木を傷つける行為や幹によじ登ることは固く禁じられています。木陰に入り、大きく広がる枝葉の下から空を見上げるアングルで撮影すると、CMさながらの壮大な構図を美しく写真に収めることができます。
【この木なんの木】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:モアナルア・ガーデンには「日立の木」以外にも同じような木がありますか?
A1:はい。園内には複数のモンキーポッドが点在しており、いずれも見事な枝ぶりを誇ります。その中でも「日立の樹」として親しまれている個体は最も樹形が美しく、案内板が設置されているため一目で見分けることができます。
Q2:花が咲く時期はいつ頃ですか?
A2:モンキーポッドは年に2回、主に5月前後と11月前後にピンク色の繊細な刷毛(はけ)状の花を咲かせます。満開の時期に訪れると、緑のドームに淡いピンクの花が点在する幻想的な姿を楽しめます。
Q3:ワイキキ発のオプショナルツアーで立ち寄ることはできますか?
A3:多くの旅行会社が催行する「オアフ島半日観光」や「島内一周ツアー」の定番立ち寄りスポットとして組み込まれています。個人手配の手間を省きたい場合はツアー参加が便利です。
まとめ:世代を超えて愛される「日立の樹」が語りかけるもの
テレビ画面の向こうにある遠い存在に思える「この木なんの木」は、ハワイの大地で力強く呼吸を続ける本物の巨木です。130年を超える年月を生き抜き、雨風を受け止めながら大きな傘を広げるモンキーポッドの姿は、訪れる人々に自然の雄大さと安らぎを与えてくれます。
環境保護や観光ルールの見直しが進む今だからこそ、現地を訪れる際は敬意を持ってその懐に身を置き、CMソングに込められた「生命の可能性と調和」のメッセージを肌で感じてみてはいかがでしょうか。 (出典: この 木 なん の 木(Yahoo!ニュース))